カムダス☆ドロリス

エッセイといふものに憧れたオタクの成れの果て

モテたので家系ラーメン

ダーツでお腹が激減りだった私と相方は、ラ●ワンに隣接されてる家系ラーメン店に入った。
時刻は二時前で店内はガラガラ。
私は通常のラーメン、相方はチャーシュー麺を頼んだ。味は、私が醤油とんこつにしたら相方がとんこつ塩にした。

相方「これで食べ比べが出来るだら」
わたし「いややんねーよ?誰がやるっつった?」
相方「もらうもーんw」

こういう鬱陶しいカップルが多数来店するんだろうな。若くてかわいいカップルならともかく我らアラサーオタクなんだけどな……。

席に着き水を飲みながら店員さんを待つ。
ギャルっぽい底抜けに明るい可愛い店員さんが食券を見て一言。

「お好みはございますか!?」

……お好み……ハッ!!
甦るTwitterでの記憶。
ちいかわの『郞』の話。ニンニクカラメ。
川尻こだまさんの家系ラーメンの漫画。
後者はつい最近見たばっかりだ。ということで。

わたし「あっあっ、全部ふ、フツウで」
相方「お?あ、俺も全部ノーマル」
店員さん「フツウで」
わたし「オナシャス」

そして両方全部フツウでオーダーは通ったのであった。
辺りからは(我々が入った直後から混んできた)「麺かため」だの「味濃いめ」だの「油多め」だののコールが聞こえてくる。
よく見たら厨房の方にでかでかと『お客様のお好みに合わせて一杯一杯作ります』との字と共に『麺のかたさ、味の濃さ、油の量』が三段階ずつ書いてあった。

しばらくしてラーメンがやってきた。
全部ノーマルで頼んだはずなのにギトギトで濃そうなブツである。ちょっと書き方が悪いが、豚骨の良い香りと菜っ葉の彩り、主張弱めのうずらの卵、つやつやの麺がとても美味しそうなラーメンである。

さっそくいただく。
うむ!うまい!やはりラーメンは醤油豚骨だ!なんというコクだ、油だ、麺の太さだ!
これは早く食べねば油が固まり、麺はスープを吸い、スープを含めた固形と化すぞ!!
と思いやや急ぎ目で食べる。
餃子もウマイ。フツウにウマイ餃子だ。
餃子のタレをベタな酢醤油ラー油で作ってたら相方が「俺餃子のタレでしか食べたことないら」と言い出したので「ラーメン屋に餃子のタレなんかないんだよ坊主」と言ってさらに胡椒と唐辛子も入れた。

食べ尽くすと、大盛りでもない具の追加もしてない普通のラーメンなのにえげつない満腹感に襲われた。

わたし「お腹いっぱいだ」
相方「俺も」
わたし「男の子だろ(急な男女差別)」
相方「本当はこの全部のせのやつにしようと思ったんたけどしなくて良かった」
わたし「よくしようと思ったな……」

さすがに全部のせは外仕事のお兄さんか部活帰りの男子高校生くらいしか食べられんだろう。

余談だが、我々より後に入った若くて可愛いカップルが隣にいた。
女子の方は本当に小柄でかなり可愛らしい感じで、家系ラーメンの店にはかなり不釣り合いたつた。オシャンなカフェでパンケーキとか食べてそうな子たったからね。
その子が、私より後に来たにも関わらず私よりも早くペロリと完食しており、もえのあずきを生で見た人の気持ちがわかったのであった。